〇2040年に顕在化する「3つの崩壊リスク」と農水省が進める主な対策の方向性
1. 担い手の激減(約7割の減少)
財務省の試算によると、農業生産の主軸である「基幹的農業従事者」の数は、2040年には2020年比で約7割も減少すると予測されています
現在の平均年齢がすでに68歳前後であるため、今後十数年で一斉にリタイア期を迎えることが確実視されている
(農水省の対策・方向性:徹底的な機械化とスマート農業の社会実装)
労働力不足を補うため、ドローンの自動飛行や自動運転トラクター、AIによる生育管理など、少ない人数でも高効率に回せるシステムへの転換を強力に支援
2. 地域資源(農地・水路)の維持不能
平地農業地域でも人口が約3割、山間地では半減すると予測。これにより、これまで地域の共同作業(泥上げや草刈りなど)で維持されてきた農業用水路やため池、共同施設の管理体制が
維持できなくなり、個々の農家が事業を継続したくても周囲のインフラが崩壊するリスクがある
(農水省の対策・方向性:農地集約と経営体の法人化・民間参入の促進)
バラバラに点在する農地を集約・大規模化し、企業による参入やスマート農業を導入しやすい環境を整備
3. 生産資材の海外依存と価格高騰
肥料原料(窒素・リン・カリウム)の自給率はほぼ0%であり、特定の国に依存。2040年に向けて世界的な食料・資材の争奪戦が激化する中、円安や地政学的リスクが重なれば、
日本の購買力が低下し、「買いたくても買えない」状況が常態化する恐れがあります。
(農水省の対策・方向性:「みどりの食料システム戦略」による国内資源循環)
海外依存からの脱却を目指し、下水汚泥や堆肥を活用した国内産肥料の製造、化学農薬・肥料の低減、有機農業の拡大などを推進
要約として
2024年の改正基本法のもとで
1.「最先端技術をフル活用して少ない人数で稼げる経営体」への転換
2.「肥料やエネルギーをできるだけ国内で自給・循環させるシステム」への移行
3.各種補助金や融資、税制優遇を通じて強力に誘導・具体化
ととらえていますが、これだけで良いのでしょうか?
もちろん、大まかに端的にあらわされているのだとは思いますが
長い猶予があるわけではありませんので
もっと幅広い意見、検討が必要と思います。
我々は、水耕栽培技術で何ができるかを考えています。
・適した場所、適した市場に関する、適した「栽培方法」
自然の恩恵を受ける自然農法的な栽培方法は、素晴らしい物です。
ただしそれは「旬」となる時期、「栽培適地」と呼ばれる限定的な場所
に限られてしまいます。
こういった価値を大事にしながら、食糧担保を確保していかなければなりません。
集約化、大規模化、スマート化は確かに重要なのですが
工業は「作れば作るほど1個あたりのコストが下がる」ですが
農業は、大規模化に一定の「限度」があります。
この点において、大きな違いがあるため、別の道筋が必ず必要になります。
当社では水耕栽培をその一つの道筋にできないか?と考えており
「高い栽培資源の利用効率」水・肥料の高効率利用
「高い面積効率」少ない空間多収量
「高い作業効率」少ない労力で生産が可能
この3つの高を生かして、この問題に挑んでいきます。
〇必要とされているものがなくならないように
〇必要とされているものをより多く、より効率的に
〇水耕栽培技術を「育苗」に生かす、アグリハイブリット効果で従来の土耕栽培の生産性向上へ
などなど、将来への貢献を目指して研究を続けます。